河井克行(かわいかつゆき)氏は衆議院議員であり、内閣総理大臣補佐官でもあります。
そんな重要なポストに付く立場でありながら、秘書の方に対するパワハラ、暴力、そして犯罪示唆を行っていたという事が、3月3日発売の「週刊文春2016年3月10日号」で報じられました。
名誉毀損になりかねない根拠の無い噂話と違い、週刊文春らしく証人の発言及び証拠写真・画像を掲載しているという完璧な報道です。
メンタルが弱い人達にとっては厳しい指導程度でもパワハラだのセクハラだのと騒ぐでしょうが、河井克行氏が行ったパワハラはそういった範疇を超えており犯罪行為なのです。
- 暴行
- 器物損壊示唆
- スピード違反示唆
といった数々の悪行が週刊文春によって報じられました。
中でも気分が悪くなったのが、たまらず河井克行氏を訴えた秘書が、逆に逮捕されてしまったという事です。
その内容に迫ってみます。
運転中の左腕に強烈な蹴りで激しいアザが
1999年4月~7月の約3ヶ月間、河井克行氏の秘書兼運転手を務め、現在は74歳で広島市に住む中村秀雄さん。
その当時は、1963年3月11日生まれの河井克行氏が36歳、秘書の中村さんは多分57歳かだったでしょう。
誕生日によっては58歳になっているかもしれません。
その秘書だった中村さんはこう語ります。
あの人は私が車を運転していると、運転や言葉使いがなっとらんといっては
「この野郎」
と罵声を浴びせ、運転中でハンドルを握る私の左腕を革靴で蹴ってくる。
私が運転手になった直後から毎日蹴られた。
たまりかねた中村さんは病院で診察してもらったところ、全治14日でした。
その時に撮影したであろう証拠写真が週刊文春に掲載されていたのですが、左の上腕、いわゆる二の腕の部分が、本当にありえない位赤黒くなっているのです。
ここまでなるには、相当強い打撃を何発も食らったことでしょう。
軽い注意の体罰的なものとはレベルが違います。
どしゃ降りの中、山道を歩いて帰らされる
6月29日は広島に災害をもたらした豪雨が降った日です。
河井克行氏を載せて山道を走行していた中村さんですが、いつもの様にどうでもいい事で文句を言われ始めました。
そしてついに
「車から降りろ」
と言われて降ろされたのです。
普通に考えたら
「お前の運転では駄目だ」
と、運転を交代しろという意味ととらえるでしょう。
ところが中村さんをそのまま置いて、河井氏は1人で車で帰ってしまったのです。
傘も持っていない中村さんは大雨の山道を1時間も歩いてJRの駅にたどり着き、ずぶ濡れのまま電車で帰宅したのでした。
ライバルのポスターを剥がす行為を指示する
中村さんが秘書をされていた当時、河井氏の選挙区である広島三区には強力な対立候補がいました。
そして河井氏は中村さんに街中を運転させ、自身は後部座席から対立候補のポスターを見つけては、中村さんに剥がすように指示しました。
そしてそのポスターを自分の事務所からゴミに出すと何かあった時にまずいので、中村さん個人にゴミに出すようにも指示したのです。
対立候補のポスターは自動販売機にも貼られていたのですが、それを剥がした時に撮影した写真も週刊文春に掲載されています。
河井氏を告訴するも逆に逮捕される
この様な状況で、中村さんはよく3ヶ月も頑張りました。
でも我慢の限界で退職しました。
退職後は広島県警に、左腕を蹴られたりした傷害罪で河井氏を告訴し、県警もこれを受理。
さらにポスターを剥がした事についても器物損壊罪で告訴したのです。
この行動については、しごく当たり前です。
これだけの屈辱を味わったし、実際犯罪行為をされたわけですから。
ところが翌年2000年に、中村さんが河井氏のポスターをカッターナイフで切り裂く等したとして現行犯で逮捕されてしまうのでした。
これについてはあまり詳しく記載されていませんでしたが、おそらく悔しくてしょうがなかった中村さんが、河井氏のポスターを見るやいなやカッターナイフで切り裂いていたのでしょう。
そしてその行為が問題となっていて、張り込んでいた警察官に逮捕されてしまったのだと思います。
逮捕されてしまった事によって、河井氏を告訴していた件も無くなってしまい刑罰を科すことはかないませんでした。
中村さんの行動は決して許されるものではりませんが、その気持ちは痛いほど分かります。
歴代秘書の数は200人以上
中村さんの味わったケースは決して稀ではありません。
ほぼ全ての秘書が体験しているのです。
とある秘書の方は、河井事務所に入社時に
あなたがこれで2百何十人目だっけ
と言われたのです。
初日に河井氏を送り出し、帰ってくるなり辞職の意を示したという、5分しか持たなかった秘書もいたそうです。
タクシーにスピード違反示唆
秘書の離職率が異様に高いわけですから運転手がいないわけでして「第一タクシー」の運転手の方を、河井氏の専属運転手としてオファーがあった時期もありました。
ところが誰を出しても3日も持たないのです。
- 人をゴミの様な扱いをする
- 気に入らないと後ろから運転席を蹴る
- 助手席に乗ったものなら、手で叩いてくる
といった事を当たり前の様にしてくるのです。
「もっとスピードを出せ」
という無理難題に対し
「法定スピードを守るように会社から指示されている」
と運転手さんは応えます。
当然ですね。
そんな要望に応えてスピード違反で検挙されたらたまったものじゃありません。
罰金は自腹でしょうし、何より免許停止になったら生活ができなくなります。
そう言うと河井氏は
捕まったら俺がどうにかするから出せ
と、まくしたてるのです。
いち衆議院議員が、警察の検挙をどうにかできるわけがありません。
結果120人もいた乗務員の誰も担当したがらなくなったと、第一タクシーの会長さんは語りました。
これが河井克行氏のパワハラ、暴力記事の内容です。
何か自分を選ばれた人材だと勘違いしているのではないでしょうか?
次の選挙で落選すれば、ただのおじさんですよ。
そしてこの様な振る舞いをする河井克行氏に投票する有権者の方々へ。
何とか考えていただけないでしょうか。